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奇跡の生還

キセキノセイカン

緊急現地ルポ 3・11東日本大震災——そのとき私たちはこうして生き残った!!

上部一馬著 岩手・東海新報協力

大津波、何が生死を分けたのか?

失ったものはあまりに大きいが、見つけたものも少なくない! 本書は、岩手県陸前高田市出身のジャーナリストが緊急現地ルポ。奇跡的な生還を果たした人たち、人命救助に活躍した人たち、そして、何もかも失ったが再興に向け、立ち上がった人たちの生の声を綴った。陸前高田市参与、渡邉美樹・ワタミ株式会社取締役会長推薦。カラー口絵。

主な内容

1章 奇跡の脱出劇
    ——史上最強の大津波が町を襲った
2章 明日の希望へ向かって動き出す!
    ——必死の人命救助、復興への足音
3章 絆、思いやりが再興のカギ!
    ——人は皆、つながっている

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奇跡の生還
価格
1296円(本体1200円)
判型
四六判
頁数
132 頁
発行日
2011.7.1
ISBN
978-4-87795-213-6
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立ち読み

はじめに

災害は忘れた頃やって来た
 2011年3月11日午後2時46分、東日本を大地震が襲った。マグニチュード9という史上空前の数値を記録。この地震で日本列島は2・4メートル移動した。
 まもなく襲ってきた大津波は、東北沿岸地区を襲い、次々と町を破壊した。岩手県、宮城県、福島県の被害がとくにひどかった。
 5月24日時点で警察庁のまとめでは、死亡が1万5202人、行方不明が8718人、避難が10万8872人に達した。

 しかし、これは届け出があった数字で、実際、行方不明者の数はつかめないのが現状だ。
 じつは3月11日の前々日、三陸沖で地震が発生した。このとき、太平洋沿岸に大津波が予想されたが、60センチ程度の津波が観測されただけだった。残念なことは、そのために大地震当日の避難が遅れてしまったことだ。
 町に住んでいたほとんどの人が瓦礫ともども流されてしまった地域もある。ある人は両親、妻、子供を一瞬にして流されてしまった。
 ある息子は水面から父の手を握り、父は妻の手を握ったが、力尽き、妻は波間に呑み込まれてしまった。
 いちばん被害がひどかった岩手県陸前高田市は人口2万3000人を数えたが、市の80%が壊滅し、残ったのは高台にある民家や山村の農家だけとなった。
 3600戸が流失、または全壊した。死者は約1500人、行方不明者は約700人にのぼる。

 地震発生時、避難所となっていた町中の体育館(口絵㈮)には70人ほどが逃げたのだが、ここで助かったのはたった3人だけだった。
 この3人は、多くの人々が波間に消えていくなか、体育館の天井の鉄骨に必死にしがみついて、波から逃れることができたのだ。
 隣接する市民会館も避難所になっていて、60人から70人が最上階3階の会議室に逃げ込んだ。しかし、ここで助かったのは、会議室脇にある倉庫に偶然、波とともに閉じ込められた12人のうち11人だけだった。
 この11人は、天井まで水位が達した部屋で、立ち泳ぎをしながら、水が引けるのを待って助かった。まさに奇跡的な生還だった。
 隣の大船渡市では、死者は少なかったが、海岸付近の港湾施設や魚の加工工場、養殖施設、イカダなどがほとんど全壊、流失してしまった。漁業に依存しているだけに、経済的なダメージは計り知れない。

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プロフィール

上部一馬(うわべかずま)

1954年岩手県陸前高田市生まれ。77年明治学院大学卒業。学習研究社代理店勤務の後、92年㈱健康産業流通新聞社に入社。多くの健康食品をヒットさせた。00年からフリーに。03年健康情報新聞編集長を兼任。ドキュメントをプロデュース。代替療法、精神世界、超常現象、超古代史に精通。