はじめに 3

1章 なぜ、日本人は自虐的なコメントが好きなのか?

1 冷静に考えれば「自虐的」にはなり得ない 18

──日本人はマゾヒストなのか? 冷静に物事を考えてみよう!
バッシングは「羨望」の現れ 20
隣近所は「険悪」になるのが国際標準 22
戦後復興こそ奇跡に近い成功モデル 23
円高が証明する日本のポテンシャル 25

2 日本人が「ガイジン」を怖がるクセの根っこはどこにあるのか? 28

──西洋人に「劣等感」を持ってしまう理由は?
日本人が持つ「ガイジン」コンプレックス 29
サッカーの国際化で学んだ戦略と戦術 33

3 農耕民族の特異性=「みんなと同じ」が大好き 35

──「個人主義」とは異なる環境・世界
「ムラ社会の掟」が今でも息づいている 37
暗闇から石を投げる「陰口文化」 39
日本では「国民の祝日」が多い……そのわけは? 41
目立つなら「マイナス」で目立つほうが安心 43
国際的にも有名な日本人の特性 45
コラム 日本語が下手なヤツは英語もヘタ 52

2章 国際社会の常識・非常識 あなたはどこまで知っているだろうか?

1 日本の「社会」の教科書は何も教えてくれない 54

──これが日本人の国際常識の真実
そもそも「イギリス」などという国は存在しない 55
スコットランド人に〝English people〟などと言ったらケンカの火種に 58
UKとヨーロッパの関係 61
アメリカ依存に毒された外国観 63
学術用語に見る各国の栄枯盛衰 65
コラム 実は「ガイジン」も東洋人をよくわからない 67

2 マルチリンガルは本当に必要なのか? 68

──「母国語を大切にする重要性」
言語に秘められた歴史や階層感覚 68
歴史や社会情勢の理解を伴わない英会話は大けがのもと 70

3章 ビジネス現場だから見える「文化の違い」

1 仕事に対する意識の違いに仰天 74

──素朴な疑問・こんなことで仕事になるのだろうか?
海外駐在員のあきらめコメント 75
「責任」とは何か? 80
羊頭狗肉が世界標準 83

2 スケジュールは自分が中心 86

──くり返す疑問・これで仕事がうまく回るのか?
日本人の海外担当は「週休一日制」 87
仕事のスピードは三倍以上遅いのが当たり前 91
目前のビジネス危機よりも自分の休暇 95
まともに仕事ができるのは一年のうち八カ月 97

3 そもそもの基準が異なる 100

──日本流の「浪花節」は一切通用しない
海外生産拠点の悲鳴 101
笑えるほど面白いしっぺ返し 104
汚れたままの通路 108
ルールは「作ったヤツが勝ち」 110
熱くなったヤツが負け 112
ビジネスにおける評価基準の違い 113
「就職」か? 「就社」か? 115
イチローはなぜWBCにあれほど燃えたのか? 118
コラム 生活事情……国によってこれだけ違う 120

4章 日本人の特異性や能力に自信を持とう

1 創意工夫の天才民族 124

──こだわりのDNAが「良い仕事」を生む
「Made in Japan」が粗悪品の代表からトップブランドになるまで 125
マニュアルさえ進化させる力 127
漢字を改良して独自の文字を発明してしまった日本人 129
「良い仕事」にこだわるDNA 131
コラム 日本製造業の失敗とは? 133

2 「一億総中流」だからこそできること 135

──日本の「平等社会」のパワーを利用しよう
日本ほど「平等な社会」はない 135
欧米で「カイゼン」活動はあり得ない 137
「労使一体」「労使共催」は日本の強み 139
みんなが主役になれる風土 140
コラム ISO(国際標準)を捉え直す時期に来ている? 142

3 「一所懸命」になれる力 147

──「いざ、鎌倉!」から脈々と連なる「御恩と奉公」の精神
狭い国土で寄り添って生きてきたからこそのパワー 147
仕事の結果に誇りを持てる人々 149
夢中になれるDNA 151
越後の人は頼まれれば米つきにでも来てくれる 152

4 日本人の美意識は歴史の中でも風化しないDNAを持っている 154

──伝統的な美意識は魂の根幹に宿る
さくらを愛する心は源氏物語に通ずる 154
調和の美を愛する意識 156
「恥の文化」はルールを守る 158
コラム 私感▽世界大戦でドイツやイタリアと共闘した理由は? 160

5章 国際社会で生きていく「ニッポン人」への提言

1 渡る世界は鬼ばかり 164

──お人好し「ニッポン人」からの脱却を
基本的に「Win-Win」はあり得ない 164
「外交」は闘いである 166
国境を越えたら「性悪説」への切り替えを 168
外国人たちの視線は「日本人としてのあなた」に向いている 171
民主主義とは「多数派をつくれば勝ち」というシステムである 172

2 マスコミ報道を一方的に信じるのはもうヤメにしよう 175

──情報化社会の利点を利用して情報を精査できるようになろう
日本のマスコミは政府の生き写し 176
自虐的な報道はもう「ヤメ」にしませんか 177

3 「自分とは違う」ことを素直に受け入れてみよう 180

──違うことは「当たり前」であり「恥ずかしいこと」ではない
前提が違うことをまず理解する 182
会議とは議論をして方針や決まり事を決定する場である 183
違って当たり前の人々とどうつきあうか 186
あなたは右手で握手をしながら左手で殴り合えるか? 188

4 考え方・ものの眺め方の「角度」を少しずらしてみよう 191

──日本人の「強みを活かす」思考法を身につけよう
本当の意味での「戦略的」な動き方について考える 191
あふれる情報を取捨選択して見極める「論理的思考力」の育成を! 193
考え方が「ぶれない」ようにするためには? 195

5 「ニッポン人」でなければできないことが必ずあるはず 199

──自分たちの「立ち位置を正確に認めることができる」ようになろう
モノづくりのDNAを決して絶やさない 199
日本には世界に向けて語れる材料がたくさんある 201
自虐ではない「日本の特徴」を見出す努力を 205
海外経験こそが「ニッポン人」を育てる 207

6 明日を担う子供たちへのバトンタッチ 209

──もっとも大切なことは「大人が誇りをもっと子供に伝えること」
はじめの一歩=海外で「旅の恥はかき捨て」という意識を捨てる 210
日本という祖国に誇りを持とう 212
外国の良いところと悪いところをしっかり見極められる目を持とう 214
教育の現場でもっと世界的な視点を養える環境をつくろう 216
正しい世界の姿を語れる大人になろう 217

 

あとがき 220