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総合出版 コスモ21

頭にいい、体にいい、楽しい本満載!

新装版 頭がいい人の1日10分文章術

シンソウバン アタマガイイヒトノイチニチ10フンブンショウジュツ

20個のゲームを楽しむだけで文章力アップ

高橋フミアキ著

これがゲームで身につく文章力

子どもから大人まで文章スクールで実証ずみの勉強法! 20個のゲームで「短文で書く力が身につく」「文の長さを調整する力が身につく」「文章を模倣する力が身につく」「具体的に表現する力が身につく」……。「うまく書く」より「楽しく書く」高橋メソッドを一挙公開!

主な内容

1 「短文ゲーム」文を短くするだけでスッキリ!
2 「文字数ゲーム」文の長さが調整できればプロ並み
3 「突っ込みゲーム」表現はできるだけ具体的に
4 「模倣ゲーム」他の文章をどんどん真似る
……

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新装版 頭がいい人の1日10分文章術
価格
1540円(本体1400円)
判型
四六判
頁数
232 頁
発行日
2014.2.5
ISBN
978-4-87795-279-2

立ち読み

記憶中心から思考中心へ

 日本の学校教育は記憶力が中心で思考力や発想力は二の次になっていると多くの識者が指摘しています。しかし、抜本的対策は何もなされていないのが現状です。このまま記憶力重視型の人間が大量に輩出されていくと、日本はいったいどうなってしまうのでしょうか。
 僕の友人に中小企業の経営者がいます。従業員20人程度です。その社長がこんなことを言っていました。
「有名大学を卒業した人が入社してきたときは、小躍りして喜んだものですが、その人材がまったく使えないのですよ」
 その新入社員は、指示したことは忠実に実行するそうです。記憶力もよくて、専門知識やお客様の電話番号までもちゃんと覚えています。しかし、自分で考えるということが、まったくないというのです。自分の意見を言おうとせず、自発的に動くということもしません。
「会議という公の場ではまったく発言しようとしません。どうせ、自分の意見は採用されないとあきらめているのか。それとも、後ろ向きの厭世的な意見しか浮かんでこないからなのか」
 そう言って社長は嘆きます。
  (中略)
 20代・30代の人たちとお酒を飲む機会があると、僕はよく「君のやりたいことは何?」と聞くことがあります。
「僕のやりたいことは……です」
 と具体的に話しだす若者に出会うことは滅多にありません。
 自分のやりたいことさえ考えていないということでしょうか?
「君の好きな仕事は?」
 と聞いても明確な答えは返ってきません。
 あるとき、小学生10人くらいに文章の書き方を教えたことがあります。そこで、こんな質問をしてみました。
「ハワイに行ってみたい人、手をあげて?」
 誰も手をあげません。
「え? ホントに? 行ってみたいと思わないの? ハワイのワイキキビーチでのんびりと日光浴をしたり、泳いだり、ショッピングしたりすると楽しいよ」
 そう誘い水をまいても、誰も「行ってみたい」とは言いません。
  (中略)

日本はいま、1億総思考停止状態になっていませんか?

 とくに学校教育は一刻も早く、記憶中心から思考中心の教育に切り替えるべきです。記憶の部分はコンピュータにまかせて、人間は人間にしかできない思考能力を磨くべきだと思うのです。
 思考中心の教育に切り替えるうえで、もっとも重視すべきことは「書く」ことです。作家の故・中上健次氏は「書くことは考えることだ!」と言いました。
 書くことで思考能力は数十倍アップしますし、書くことで発想が広がります。
 文系の学者だけでなく、数学者も理学・医学の学者もすべて論文を書きますし、学生たちはレポートを書きます。考えることのエキスパートたちはみんな文章を書いているのです。発想力を引き出すときも言葉をメモ書きします。アイデア帳を持ち歩く人もいます。
 社会人になると文章を書くことは避けては通れません。プレゼンテーションには企画書を書くことが不可欠です。報告書や宣伝文を書くこともあります。重要な連絡事項や商取引の契約、メールなど、すべて文章を書く必要があるのです。
 仕事をもたない主婦やリタイアした人たちにも文章を書く機会は数多くあります。ホームページやメール、ブログなどでも文章は重要な役割を担っています。
 文章を書くときにもっとも必要なのが、記憶力よりも、むしろ思考力や発想力なのです。

目 次

もくじ●頭がいい人の1日10分文章術

はじめに

記憶中心から思考中心へ

日本はいま、1億総思考停止状態になっていませんか?

文章をうまく書けるようになりたい!

楽しくゆっくり書けば、うまくなる!

ゲーム感覚で1日10分くり返すだけ

人生を楽しくする力が身につく

言葉の力で世界を結びつけよう!

1 「短文ゲーム」文を短くするだけでスッキリ!

短い文に切り分ける力が身につく/勇気をもって切り捨てる力が身につく/短文で書くリズムが身につく

2 「文字数ゲーム」文の長さが調整できればプロ並み

短い文を長くする力が身につく/1つの文を2つにする力が身につく/短文と長文に分ける力が身につく

3 「突っ込みゲーム」表現はできるだけ具体的に

足りない情報を見つける力が身につく/抽象的な言葉を補う力が身につく/突っ込みに答えて書く力が身につく

〈コラム1〉メールの失敗あれこれ

4 「模倣ゲーム」他の文章をどんどん真似る

キャッチコピーを模倣する力が身につく/文学作品からテクニックを模倣する力が身につく/文学作品から構成法を模倣する力が身につく

5 「5W1HゲームⅠ」インパクトのある物語を作る

自由に発想する力が身につく/相手になりきって想像する力が身につく/具体的に表現する力が身につく

6 「5W1HゲームⅡ」文章のなかに物語を挿入する

事例で説明する力が身につく/歴史上の事例を引用する力が身につく/まとめをそえる力が身につく

〈コラム2〉注目されるホームページとは?

7 「こんな○○は嫌だゲーム」自由に想像して楽しむ

物事をおもしろく想像する力が身につく/人をおもしろく想像する力が身につく/キャラクターをおもしろく想像する力が身につく

8 「こんなときあなたならどうするゲーム」発想がもっと柔軟になる

奇想天外な発想力が身につく/国家的規模の発想力が身につく/組み合わせの発想法が身につく

9 「他人になってみるゲーム」想像力が豊かになる

他人の目で観察する力が身につく/他人の思考を想像する力が身につく/他人の感情を想像する力が身につく

〈コラム3〉目指せ! ブログジャーナリスト

10 「ハラハラゲーム」読み手をハラハラ、ドキドキさせる

「時限爆弾テクニック」が身につく/「時間テクニック」が身につく/「予告テクニック」が身につく

11 「5行詩ゲーム」インパクトのあるメッセージが簡単に書ける

詩のリズムが身につく/比喩表現が身につく/モノを列記するテクニックが身につく

12 「反対セリフゲーム」セリフを上手に使いこなす

反対セリフのテクニックが身につく/反対セリフを作る力が身につく/いろんなシチュエーションで考える力が身につく

〈コラム4〉文豪になりきって書く

13 「1人2役ゲーム」インパクトのある心理描写に挑戦

他人の言い分を考える力が身につく/葛藤を表現する力が身につく/風景描写や心理描写の力が身につく

14 「天才、秀才、バカゲーム」多視点で発想してみる

自分とは真逆の発想が身につく/条件づけの発想が身につく/あり得ない発想が身につく

15 「自由連想ゲーム」自由に連想してアイデアを広げる

自由な発想力が身につく/開発能力が身につく/問題解決能力が身につく

〈コラム5〉実感したことだけを書く

16 「天邪鬼ゲーム」疑問をもつことで思考が深まる

常識を疑う力が身につく/天邪鬼に考えてみる力が身につく/疑問をもつ習慣が身につく

17 「神様になったつもりゲーム」自由な空想が広がる

心のつぶやきを書く力が身につく/人の悩みを観察する力が身につく/言葉をプレゼントする力が身につく

18 「世界観ゲーム」自分なりの世界観を見つける

自分を見つめる習慣が身につく/法則を見つける力が身につく/自分の世界観を確立する力が身につく

〈コラム6〉自信のある文章は説得力がある

19 「夢新聞ゲーム」自分の夢を書いて楽しむ

目標を具体的に書く力が身につく/感動を発信する力が身につく /夢をイメージする力が身につく

20 「ミラクルワードゲーム」言霊の力を引き出す

読者の心を救う言葉の力が身につく/感謝を表わす言葉の力が身につく/自己評価を高める言葉の力が身につく

あとがき

プロフィール

高橋フミアキ(たかはしふみあき)

作家&ヒプノセラピスト。宮崎ますみ先生に師事しヒプノセラピストになる。

大手広告代理店に10年間勤務したのちフリーとなり、ビジネス雑誌やグルメ雑誌などに携わる。2007年に文章スクールを立ち上げ、文章の基礎から小説の書き方まで幅広く指導。また、企業の社員研修でレポートの書き方やメール、論文の書き方、コミュニケーションなどを講義。フリーライターの育成にも尽力。メールマガジン『ポンポコ先生のライタースクール』も好評配信中。さらに、「夢のスクール」を定期的に開催し、ヒプノセラピーのグループセッションを行っている。